5 Jan, 2018

【インタビュー】INTEGRITY – @TIMEBOMB RECORDS

culture

パンクやハードコア、さらにはスラッジやストーナー、デスメタルなど、アンダーグラウンドでダークな世界観をもったエクストリームな音楽ジャンルに少しでも興味がある者ならば、INTEGRITYというバンドは決して避けて通ることの出来ない存在である。バンド結成からは約30年にもなる大ベテランだが、自らの言葉で語ったインタビューなどはいくつか散見できるものの、そのキャリアの長さやこれまで多くのフォロワーを生んできたバンドが及ぼしてきた影響力と比例するほどではない。しかし今回は10月に行われた6年ぶりとなる待望のJAPAN TOURにて、大阪hokageでのライブ前に中心メンバーであるヴォーカルのDWIDとギターのDOMに貴重な話を聞くことが出来た。先日記事に上げた大阪のライブレポートでもその夜の熱狂的な様子には多く触れたが、INTEGRITY側も強く望んでいた共演陣が並んだライブの前ということもあり、さらには大阪でも随一のパンク/ハードコアのレコード・CD専門店であるTIMEBOMB RECORDS内でのインタビューということもあって、高まる高揚感や期待感が滲み出る素晴らしい時間となった。

 

ツアーからは少し日が経ってしまったが、これまであまり語られることのなかったクリーヴランドとの関係やメンバーの変遷、さらにはギターのDomが運営するレーベルA389recordingsについてなど、興味深いトピックについても熱っぽく語ってくれている。時に悪魔的要素であったり、暗黒や漆黒などといったイメージがどうしてもつきまとう彼らだが、音楽=アートとしての側面を強く意識していることを窺わせる内容は、今なお進化し続けるINTEGRITYの強烈なオリジナリティーの根幹となる大事なメッセージが詰まったものになった。インタビュアーにはSECOND TO NONE/TIMEBOMB RECORDSのショウジ氏、通訳にはPALMのWill氏、アドバイザー的な立場でshe luv itのCE$氏という鉄壁の布陣で望んだスペシャルなインタビューを是非読んでいただきたい。

 

 

「ハードコア」って言葉を口にしたとき、人それぞれでいろんな捉え方があると思っていて。君にとってのハードコアと、俺が思うハードコアは違う


 

—本日は宜しくお願いします。早速ですが、INTEGRITYは世界中に多くのコアなファンがいますよね。その中でも、印象に残るようなぶっ飛んだヘッズに対面したことはありますか?

 

Dwid:たくさんファンがいるよね。多くの人にとって特別なバンドだと思うよ。自分を含めてね。なんか、多すぎて特に印象に残るようなヤツはいないかな…認めてくれてる人たちを俺たちも認めてるよ。感謝だね。

 

—ですよね(笑)。では、今住んでいらっしゃるベルギーについてお聞きします。ヨーロッパのハードコアシーンで、つながりのあるバンドなどはいますか?

 

Dwid:友人の中でバンドをやっているやつは何人かいるよ。そのうちの一人は、”Amenra”というバンドをやっている。俺が今住んでいる街でニューロシス・スタイルでやっているよ。だけど、住んでいるところの音楽シーンに関しては無知だな。ツアーに出ていないときはライブなんかも見に行かないし、ほとんど自分の音楽とアートワークに時間を使っていることが多い。シーンの中では、Metal Punkのヤツらとの繋がりが多いね。例えば ”Gates”とか。けど、「ハードコア」って言葉を口にしたとき、人それぞれでいろんな捉え方があると思っていて。君にとってのハードコアと、俺が思うハードコアは違うってこと。ハードコアって言ったら、曲にソロがないとか、「ストリートで生きていく」っていう様なメッセージ性が強い認識だと思うけど、俺はそういうことを伝えたいわけじゃなくて。簡単にいうと、Heavy Metalが好きなんだ。G.I.S.M, ZOUO, Gatesとかね。もちろんWarheadも。とにかく肝っ玉が座ったバンドが好きだよ。ワルいのがいい。

 

 

—なるほど。いわゆるタフガイなハードコアというジャンルから一線を置いているイメージがありましたが、そういうことでしたか。では、INTEGRITY発祥のクリーヴランドのシーンについて教えてください。

 

Dwid:実はクリーヴランドとの親しみはあまりないんだよね。クリーヴランドに引っ越したのは俺が16の時で、長い期間いたわけでもないんだ。みんな俺が「クリーヴランド レペゼンだ」って思ってるけど、実際ベルギーの方が長く住んでいる。INTEGRITYのメンバーの中にも、クリーヴランド出身は一人もいない(笑)。ボルチモア、D.C、フィラデルフィアだね。だけど一つ言えるのは、俺らみたいなバンドはクリーヴランドにいなかったってこと。まあ、勘違いされているのはインターネットのせいだと思うよ。Wikipedia になんて、誰でも書き込めるんだから。

 

—そうだったんですね!インターネットは信用できませんね(笑)。 では、少し聞きづらいんですが、知りたい人も多いと思うのでお聞きします。オリジナルメンバーのリユニオンなどは今後考えていたりしないですか?

 

Dwid:二度とない。

 

—な、なるほど・・・。では、旧メンバーが脱退した原因について教えてください。また、新メンバーを選ぶにあたっての条件などはありますか?

 

Dwid:バンドは一貫した不動のテーマを軸に動いている。活動とともに常に発信していく音楽は同じだけど、違う。”Poison Blood” から、”Sick Animal”みたいな感じかな。メンバーの件について何が起きているかっていうと、みんなクリエイティビティが足りなくなったり、それぞれ違う方向に進んでいったり、ただ単にクソ野郎すぎてクビにしたり、いろんな理由で離れていくよ。新しいメンバーは、俺らがやりたいことをやりたいから成立する。一人一人がINTEGRITYの元々のオリジナルなサウンドが好きだから、やりやすいよ。Domと俺は、ずっと一緒だな。俺ら2人はずっとINTEGRITYに集中してきた。

 

Dom:そうだね。俺はずっとINTEGRITYの音源を聴き続けて来たよ。大ファンさ。1995年ぐらいに始めて聴いて以来、マジで信仰者だ。まだファンだった時期にバンドをやっていて、INTEGRITYのリフに似過ぎない様に気をつけていたけど、今はもう気にする必要もないね。(笑)

 

 

—確かに、DomがINTEGRITYに入られる前のバンドの音源をお聞きしたことがあるのですが、好きなんだろうなーという印象でした!そして貴方は「A389recordings」というレーベルをやってますよね。所属していたFull Of HellやWEEKEND NACHOSといったバンドの来日も記憶に新しいです。簡単にレーベルについて教えてください。

 

Dom:レーベルは友人たちのバンドを発信するために2004年に立ち上げた。そっからデカくなってったね。俺が諸々で、Dwidがヴィジュアルを担当してくれたよ。徐々にレーベルが展開してきて、最終的に”INTEGRITY RECORDS”として幕を開けた感じかな。EYEHATEGOD, Black Dahlia Murderなどとやったりしたね。一番スペシャルなのが、そんな”INTEGRITY RECORDS”から、Full Of Hell, Nothing, Iron Reaganのファーストを出したことだね。俺はレーベルの細かいところだけやってたけど、そのうちそのバンドたちがビッグになっていったことは本当に嬉しく思うよ。一緒にやらせてもらって光栄だね。今や170個ものリリースをしたレーベルだけど、ジョブ持ちの3児の父である今は、レーベルよりもINTEGRITY自体に集中してるよ。近いうち7inchを出そうかと思ってるよ。レーベルは趣味としての認識にシフトしてきたよ。

 

—なるほど。INTEGRITYは日本でレコーディングする機会などは今後あるのでしょうか?

 

Dwid:考えたことなかったな。是非やりたいと思うよ。だけど、こっちにいる間は本当に時間がない。いつもサッと来て、サッと帰ってしまう。寝る暇もないからね。

 

Dominic:本当だよ。今回も、帰りの飛行機を降りたらすぐに仕事に向かう。けど、日本でレコーディングができれば最高な経験になると思う。しっかり計画を立てて、時間を有効に使えば実現できると思うよ。

 

 

聞き手も音の一部となって、想像性と創造性をくれる。大事なことだよ。


 

—なるほど。INTEGRITYは日本のシーンに興味があるとお聞きしましたが、日本のハードコアとの出会い、また音源などはどこで手に入れたのか教えてください。

 

Dwid:そうだね。日本のバンドはずっと俺にとって大切な要素の一つだよ。13歳の時、”Peace War Compilation”っていうダブルアルバムの音源をゲットしたんだ。世界中のバンドが集約された盤になっていて、その中で一番ヤバかったのがG.I.S.M。’84年かな。初めて聞いた時はビビったね。「半端じゃねえ」って。俺が住んでいた当時のケンタッキー州では絶対に耳にできない、誰とも被らない全く新しい要素が組み込まれていたよ。G.I.S.Mにやられて、徐々にシーンに興味を持った。彼らのアルバムが存在することや、Zouoの”The Final Agony”、そしてWarheadなどの存在も知ったよ。さらに例えば、10~15年前にSWARRRMとかがやっていたノイズの壁みたいなディストーションのかかったギターとか。説明が難しいけど、PunkとMetalとNoiseの融合が起こす大爆発がたまらない。それこそ、Gatesみたいなね。

 

Dominic: 日本には多くの素晴らしいバンドがいるよね。Lordっていうバンドがいたんだけど、それまで聞いた中で相当heavyだと思う。確か、あのバンドはアルバムを出していなくて、デモしかなかったんだ。そしてもちろん、CREEPOUTとか、Demolitionは素晴らしいバンドだ。やばいバンドが多過ぎて言い切れないよ。

 

Dwid: とにかくその中でも、”大爆発”的な音が好きだな。歌詞はほとんど理解していないけど、日本のバンドは何曲かカバーさせてもらってるよ。片言の日本語で、Randy Uchida Group の “Deathly Fighter”とかね。ていうか、今晩もやるしね。

 

 

—そうなんですね!楽しみにしてます。では、共演したい日本のバンドなどはいますか?

 

Dwid:G.I.S.M、Demolition。G.I.S.Mはトップ候補だね。アムステルダムでのライブも、もちろん行った。Sakeviとは写真を撮ったよ。いい人だね。全員、とてもクリエイティブな人種だよ。

 

—すごい2ショットですね。共演が実現したら歴史に残るステージになりそうですね。では、曲のインスピレーションを音楽以外から受けることはありますか?

 

Dwid:ほとんどは音楽以外のものに影響されているよ。音源を創るとき、テーマ、アートワーク、ストーリー性は欠かさないね。何かを始めるときは必ずストーリーボードを立てて、一曲一曲それぞれの伝えたいことをハッキリさせている。音楽は言葉と違って、率直じゃないからね。聞き手に伝えたいようにストーリーが伝わったり、伝わらなかったり。もしくは、違う捉われ方をされたり。俺はどっちに転んでも最高な結果だと思っているんだ。なぜなら、聞き手もその音の一部となって、想像性と創造性をくれるから。大事なことだよ。まるで工場で大量生産されたような、皆と同じようなアルバムは作りたくないからね。どこからもリフをパクったりしない。俺らは言いたいことがはっきりあるから、自分たちを満足させることができるんだ。世間は、ありきたりの、添加物でいっぱいのマクドナルド・ミュージックで満足してる。俺たちはそんな安易なモノをアウトプットしてなくて。まず、自分が満足する音を創る。それを気に入ってくれたら、「素晴らしいじゃん」ってこと。

 

 

■ INTEGRITY
https://www.facebook.com/INTEGRITY.HT/
http://holyterror.com/

 

■ RELAPSE RECORDS
https://label.relapse.com/

 

■ A389recordings
https://a389.myshopify.com/

 

■ TIMEBOMB RECORDS
http://www.timebomb.co.jp/

 


 

Photo & Text by TimelessTimes

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